一般社団法人 全国モーターボート競走施行者協議会

施行者関連情報

収益使途(概要)

収益使途グラフ


 戦後、日本経済は荒廃し、また都道府県に於ける地方財政は逼迫しており、各地方自治体はその財政の建て直しに苦慮している中、1951年にモーターボート競走法(以下「競走法」という。)が各種船舶関係事業の振興、海難防止に関する事業の振興、併せて海事思想の普及及び観光に関する事業並びに体育事業その他の公益の増進を目的とする事業の振興への寄与と地方財政の改善を図るために制定され、それ以来モーターボート競走が総務省より指定を受けた自治体(以下「施行者」という。)により実施され、そのモーターボート競走事業(以下「競走事業」という。)における売上金の一部は各種助成金・交付金等により公益事業の推進及び各自治体への一般会計への繰り出しにより地方自治の改善という競走法の法目的に沿って、様々な形で社会に還元され続けています。

 具体的には、施行者は競走事業による売上金の一部を現在ハンセン病の撲滅など様々な社会福祉活動や慈善事業を展開する公益財団法人 日本財団へ交付し、日本財団を通じ各種船舶関係事業や海難防止に関する事業の振興、併せて海事思想の普及などの公益事業や、その他様々な社会福祉活動や慈善事業及びその助成へと充てられています。

 地方公共団体の円滑な資金調達を支援する地方公共団体金融機構へも売上金の一部を納付し、全国の地方自治体が地方公共団体金融機構から事業資金を借り入れる際の貸付利率の低減の原資に充てられることによって、各地方自治体の行政活動の一助となっています。

 また、施行者は1970年に開催された日本万博博覧会(大阪万博)、1975年に開催された沖縄国際海洋博覧会、1985年に開催された国際科学技術博覧会(科学万博)、1990年に開催された国際花と緑の博覧会(花博)、2005年に開催された日本国際博覧会(愛知万博)その他各国際博覧会等に協賛拠出を行っており、観光に関する事業の振興にも大いに寄与しています。

 1995年1月に発生した阪神・淡路大震災については社会的要請に応えるべく、復興支援資金として1995年、1996年の2年間支援し、2011年3月11日に発生した東日本大震災においては日本財団を通じて被災地に支援しています。

 更には、各種慈善事業や公益性の高い事業を実施する公益団体等への交付金・助成金を、青少年の健全な育成及び海事思想の普及を目的とし、地域海洋センターの整備等を基幹事業とし1973年に設立された「公益財団法人 ブルーシー・アンド・グリーンランド財団」(2023年に公益財団法人B&G財団に法人名変更)、1986年には国際化時代に対応すべく、人類の福祉と健全な国際社会の発展に寄与し、もって世界平和に貢献することを目的に、グローバルな視点に立ち、国際的な公益活動を行うために設立された「公益財団法人 笹川平和財団」、1997年に設立された国際的かつ地域・都市の多様性の観点から社会・経済・政治等の諸問題の解決を目指し、そのための調査研究事業や奨学事業を行う「公益財団法人東京財団政策研究所 」、医療に恵まれない僻地等における医療の確保向上及び地域住民の福祉の増進を図るため設立された「学校法人 自治医科大学」、地方自治の振興及び住民福祉の増進に寄与することを目的として設立され地方自治の啓発調査研究事業・環境保全の支援事業・宝くじの普及広報事業を行う「一般財団法人 自治総合センター 」及び芸術文化の振興による創造性豊かな地域づくりを目的として設立され地方団体が主体的に取り組む芸術文化活動を通じた地域づくりの事業への支援事業・そのための人材育成事業・公立文化施設の活性化を図る事業を行う「一般財団法人 地域創造」へ交付・助成しています。


 このように競走事業による売上金の一部は競走法の法目的の一つである公益の増進に大きく寄与しています。


交納付・助成団体 交納付・助成金額
日本財団 2兆3,020億円強
地方公共団体金融機構 5,773億円強
各種博覧会等 147億円強
B&G財団 1,000億円強
笹川平和財団 170億円強
東京財団 28億円強
自治医科大学 72.3億円
自治総合センター 27.7億円
地域創造 6.4億円強

※2021年度までの拠出額の累計値である。


 一方、施行者の一般会計へは競走法施行以来、総額で4兆1,139億円強もの金額が繰り出され、その使途は各自治体の教育費、公営住宅費、土木費、消防費、保健衛生費、民生費、産業経済費、災害復旧費及び公害対策費その他様々な行政活動を実施する上で貴重な自主財源となっており、もう一つの法目的である地方自治の改善へも大いに役立っております。

収益使徒状況


単位:千円
項目 繰出金の主な使途 金額
教育費  学校、美術館、体育施設及び公民館の建設費用 979,605,604
公営住宅費  公営の住宅建設費用 104,870,554
土木費  土地区画整理事業、道路・橋・港湾・公園、上下水道の整備費用 1,611,511,818
消防費  消防機器、設備の整備費用 51,047,480
保健衛生費  病院の建設、清掃設備の整備費用 343,257,593
民生費  生活保護費用、福祉施設の建設費用 250,465,384
産業経済費  商工会館の建設、観光地の整備費用 188,666,367
災害復旧費  災害被害を現状復帰させる費用 7,934,506
公害対策費  自治体レベルで公害に取り組むべき費用 8,204,810
その他  他の費目に該当しない費用 568,195,283
合計 4,113,909,478

※2021度までの一般会計への繰入額の累計値である。


 このように施行者は競走法の目的である公益の増進と地方自治の改善を実現しつつ、競走法施行以来、長きにわたって多くのファンに大衆娯楽として親しまれてきた『ボートレース』を今後も魅力あるレジャーとして提供し続けるため、ファンの様々なニーズに応え、その利便性を向上させるべく、競走場の施設改善、ナイターレースやモーニングレースの実施、様々なファンサービスの実施、場外発売場の設置、場間場外発売及び電話投票・インターネット投票の拡大等広域発売を中心とした諸施策の推進に努めております。


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